■前述
昨今、現代社会の食に対する不安や異常気象・悪天候などで野菜の不作が多く見られ、食品の品質の維持が難しくなってきている。安全性・安定出荷などの効率性を重視し、水耕栽培が注目され、いわゆる”野菜工場”での野菜生産が行われて来ている。我々は、アウレオバシジウム培養液が植物の発育を促進させるか調査する為、水耕栽培でのレタスの栽培を試験対象とし、アウレオバシジウム培養液入りの肥料で栽培するレタスを投与区A、酵素処理アウレオバシジウム培養液入りの肥料を投与区B、肥料にアウレオバシジウム培養液を入れていないものを非投与区Cとした。
計3種類でレタスを水耕栽培し、種まき後収穫までのレタスの肥料のpH、温度、発育状況を観察し、収穫後のレタス1株あたりの重量、葉の数、葉の長さ、根の長さを計測しそれらをレタス発育の指標とした。
■目的
アウレオバシジウム培養液がレタスの水耕栽培での発育に影響するかを調査し、アウレオバシジウム培養液の植物肥料としての有効性を実証する。■研究方法
栽培方法は、ホームハイポニカ601果菜ちゃん(協和株式会社製 水耕栽培キット)を用い、投与区A、投与区B、非投与区Cの計3種の試験区で、与える肥料の種類の違いでレタスの発育に差が見られるかを観察した。1.試験期間
平成22年6月21日〜8月17日(約2ヶ月)
2.試験内容
①:肥料pH推移
レタス栽培期間(2010年6月21日〜2010年8月17日[約2ヶ月])
内午前中に、各試験区から肥料を採取し、pHを測定した。
②:発育状況(写真)
栽培期間内、午前中に試験区ごとの成長を保存する為、写真を撮影した。
③:収穫後レタス重量
収穫後の試験区ごとのレタスの重量を上皿電子天秤を用いて測定した。
④:収穫後肥料内菌層
レタス収穫後、水耕栽培キット内に残っている肥料を採取し、それを10倍、100倍、1000倍に希釈し、
各々をSMA、PDA、BGLB培地に塗布して菌の種類と、菌種類ごとのコロニーカウントを行った。
3.使用種
・ガーデンレタスミックス(製造元:サカタのタネ)
※ミックス種5種類のうち、1種類を選び1試験区につき3株ずつ栽培。
4.使用肥料
- 酵素処理アウレオバシジウム培養液
- ハイポニカA(ホームハイポニカ付属水性肥料)
- ハイポニカB(ホームハイポニカ付属水性肥料)
- 投与区A:5%アウレオバシジウム培養液配合水性肥料
- 投与区B:5%酵素処理アウレオバシジウム培養液配合水性肥料
- 非投与区C:ハイポニカ付属水性肥料A、B混合水性肥料
1 肥料割合(%)※( )内はml | |
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